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アタシ、どこか間違ってる?  (25)

「わたしは、あのひとの二の舞を踏みたくない」


さて、この言い方のどこが間違っているのでしょうか。




【正解例】 わたしは、あのひとの二の舞を演じたくない。

【解説のようなもの】
この間違いは、おそらく「二の足を踏む」という慣用句と混同したものだと
思われます。また、「二の舞を繰り返す」なども誤用です。
二の舞は、もともと雅楽のひとつで、面をつけて舞う「安摩(あま)」の答
舞に由来しています。具体的には、安摩の舞のあとに、咲面(わらいめん)
と腫面(はれめん)をつけた演者が、わざと失敗しながら安摩の舞をまねる
もので、その滑稽な舞を「二の舞(二ノ舞)」といったのです。
由来を知れば、なるほどと思えますが、意外と間違いやすい言葉ですので、
どうぞお気をつけください。




日本語は、とても柔軟で、食欲旺盛な言語です。それは、日本語がタテに書いても
ヨコに書いてもよかったり、英語をはじめとする外国語まじりの文章も数多く存在
することなどをみてもわかります。
そして、言葉は、つねに変化をつづけています。それは、言葉が生きている証拠と
いえるかもしれません。
ですから、かつては間違った用法とされていたものが、現在では問題なく通用して
いるということもあります。
それをふまえて、このたび、このようなシリーズをはじめてみました。みなさまに
ご参考いただければ幸いです。



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by revenouveau | 2007-01-19 10:49 | 美句のようなもの
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