「わたしは、あのひとの二の舞を踏みたくない」
さて、この言い方のどこが間違っているのでしょうか。 【正解例】 わたしは、あのひとの二の舞を演じたくない。 【解説のようなもの】 この間違いは、おそらく「二の足を踏む」という慣用句と混同したものだと 思われます。また、「二の舞を繰り返す」なども誤用です。 二の舞は、もともと雅楽のひとつで、面をつけて舞う「安摩(あま)」の答 舞に由来しています。具体的には、安摩の舞のあとに、咲面(わらいめん) と腫面(はれめん)をつけた演者が、わざと失敗しながら安摩の舞をまねる もので、その滑稽な舞を「二の舞(二ノ舞)」といったのです。 由来を知れば、なるほどと思えますが、意外と間違いやすい言葉ですので、 どうぞお気をつけください。 日本語は、とても柔軟で、食欲旺盛な言語です。それは、日本語がタテに書いても ヨコに書いてもよかったり、英語をはじめとする外国語まじりの文章も数多く存在 することなどをみてもわかります。 そして、言葉は、つねに変化をつづけています。それは、言葉が生きている証拠と いえるかもしれません。 ですから、かつては間違った用法とされていたものが、現在では問題なく通用して いるということもあります。 それをふまえて、このたび、このようなシリーズをはじめてみました。みなさまに ご参考いただければ幸いです。 << よろしければクリックを
by revenouveau
| 2007-01-19 10:49
| 美句のようなもの
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