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恋せども、愛せども

(「立読のようなもの」にはネタばれがある場合がございます)


恋愛。それは、年齢とともに、いつか卒業してしまうものなんでしょうか。

69歳の祖母、49歳の母、28歳のふたりの娘。

血のつながっていない三世代、4人の女性からなるこの家族は、そうでは
ないらしいことをおしえてくれます。

金沢で小料理屋を営む音羽(祖母)と篠(母)のもとに、それぞれの事情
でひきとられてきたふたりの娘。理々子は、東京でシナリオライターをめ
ざして修業中。雪緒は、不動産会社に就職したことで転勤をかさね、いま
は名古屋に。それぞれの道を夢を追いつつ歩みながらも、不安をかかえて
いるかのじょたち。

やがて、金沢に住む音羽と篠が、そろって結婚するという話しに…

ひとは、いつだって、だれかを求め、恋を待っているのです。

そして…

母や娘といった家族の役割にとらわれない関係を築いているかのじょたち
は、たとえ血がつながっていなくても、“居心地のいい関係”はつくって
いけるということや、さまざまな家族のかたちのあり方を示唆してくれて
いるように思えました。

■著者:唯川 恵 ■出版社:新潮社 ■価格:税込1680円

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by revenouveau | 2006-08-17 09:31 | 立読のようなもの
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