此処 彼処

(「立読のようなもの」にはネタばれがある場合がございます)


わたしは、冬の寒い日、ひとりで歩いていると、とつぜん、JR市ヶ谷駅
のホームが、あたまのなかにうかんできたりします。どうしてでしょう。

余談はこれくらいにして、きょうのレビューです。

ここ かしこ。

    この世界の此処彼処に、自分に属すると決めたこういう場所
   がある。固定資産税もかからないかわりに、知らぬ間に消えて
   いたり変貌をとげていたりもする。昨日見つけたばかりのとこ
   ろもあれば、長く見知っているところもある。そんな場所につ
   いて、書いてゆこうと思う。

こんな文章でしめくくりながら、冒頭の「此処」はつづられます。

まさしく、川上弘美さんの、このエッセイのテーマは、〈場所〉。

さきの「此処」につづいて、浅草、出雲といった、地理上の場所をはじめ、
近所のマーケット、居酒屋、電話ボックスといった、川上さんが属してい
る(いた)場所についての思い出をつづったエッセイです。

さて、みなさんは、どんな場所に、どんな思い出があるのでしょうか。

新しい年のはじめ、どんな場所で、どんなじぶんがみつかるのか、楽しみ
にしているわたしです。

■著者:川上弘美 ■出版社:日本経済新聞社 ■価格:税込1365円

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by revenouveau | 2006-01-05 07:54 | 立読のようなもの
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