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フィッシュストーリー

(「立読のようなもの」にはネタばれがある場合がございます)


気がつくと、いつのまにか、現実とずれたところを漂っているような感覚
につつまれている。そんな伊坂ワールドを存分に楽しむことができる4つ
の中・短編。

表題作の「フィッシュストーリー」では、〈二十数年前〉〈現在〉〈三十
数年前〉〈十年後〉という時の流れを、「僕の孤独が魚だとしたら、その
あまりの巨大さと獰猛さに、鯨でさえ逃げ出すに違いない」という、ある
小説のなかの文章を軸につなぎながら、ひとつの物語を編んでいきます。

おそらく、興味のある方は、うなってしまうであろうほどの音楽へのこだ
わりも、ひとつの読ませどころ。

そのほか、本書には「動物園のエンジン」「サクリファイス」「ポテチ」
を収録。

一見、なにげなく交わされているようでありながら、伊坂さんならではの
小説世界へと導くべく、緻密に計算された、登場人物たちの会話のやりと
り。その秀逸さにもご注目ください。

■著者:伊坂幸太郎 ■出版社:新潮社 ■価格:税込1470円

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by revenouveau | 2007-05-28 17:41 | 立読のようなもの

アタシ、どこか間違ってる?  (40)

「そのときの、かれの足取りは、おぼつかぬようすでした」


さて、この言い方のどこが間違っているのでしょうか。

正解例は、こちら...
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by revenouveau | 2007-05-24 17:44 | 美句のようなもの

クジラの彼

(「立読のようなもの」にはネタばれがある場合がございます)


友人から、とつぜん舞い込んできた合コン話。

それは、頭数あわせのピンチヒッターとのことでしたが、「相手は海上自
衛隊」「顔のいい奴もいる」という言葉に、聡子は、興味半分で参加しま
した。

そこで出会った、史上まれにみる高物件のかれ、冬原。

じぶんには無理、と思った聡子。ところが、冬原は、かのじょの言葉に好
感をもったのです。

   「潜水艦とクジラが似てるってセンスに痺れたね。
    潜水艦乗りには殺し文句じゃない?」

そして、つきあいはじめたふたり。しかし、それは、つぎにいつ会えるか
わからない〈潜水艦乗り〉との恋のはじまりでした。

表題作のほか、「ロールアウト」「国防レディ」「有能な彼女」「脱柵エ
レジー」「ファイターパイロットの君」の、自衛隊員の恋をテーマに描い
た、全6話を収録。

忘れてかけていた乙女ごころを取りもどしたい。そんなふうに思っている
方にもおすすめのベタ甘のラブロマンスです。

■著者:有川 浩 ■出版社:角川書店 ■価格:税込1470円

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by revenouveau | 2007-05-23 09:34 | 立読のようなもの

無銭優雅

(「立読のようなもの」にはネタばれがある場合がございます)


男性の名は〈栄〉。女性の名は〈慈雨〉。ふたりは、ともに42歳、独身。

はじめての、その日、かれはかのじょに言います。

   心中する前の日の心持ちで、これからつき合って行かないか?

この言葉で、重たい話か、と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、
さにあらず。〈栄〉は、そんなことを言った理由を、こう述べます。

   ほら、死の気配って恋愛、盛り上げるじゃん?

それから3年。ふたりの恋は、楽しさのど真ん中。

オトナだって、恋をするし、ふたりでいるときは、こんなふうになっちゃ
うものなのよ、とでもいいたげな山田詠美さんの顔がうかんできます。

人生の折り返しのあたり(一概にはいえませんが…)、このひとなら、と
いう居心地のいいひとと出会えたことを思いきり楽しんでいる物語。

肩ひじをはらない自然なタッチが読みやすい一冊です。

■著者:山田詠美 ■出版社:幻冬舎 ■価格:税込1470円

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by revenouveau | 2007-05-21 09:11 | 立読のようなもの

歌の本

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谷川俊太郎さんの持論のひとつに、〈言葉は音楽に恋している〉というも
のがあるそうです。

そんな思いをかたちにするかのように、詩人は、半世紀にわたり、読まれ
る詩とともに、歌われる詩を書きつづけてきました。

本書には、単行詩集では紹介されていない66編の自薦の詩を収録。

谷川さん秘蔵の真空管ラジオ・コレクション(1930〜50年代)の写真と
ともに、抒情詩とはひと味ちがう作品がお楽しみいただける一冊です。

■著者:谷川俊太郎 ■出版社:講談社 ■価格:税込1470円

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by revenouveau | 2007-05-14 09:26 | 立読のようなもの