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夜 市
(「立読のようなもの」にはネタばれがある場合がございます)


たとえば、それは台風や竜巻きのように、ある条件がととのえば「発生」
するのだという…

夜市(よいち)。

なんでも売っている不思議な市場。

おさないころ、夜市に迷いこんだ裕司は、じぶんの弟と引き換えに〈野球
選手の才能〉を手にいれました。

それによって、野球部のエースとして成長し、甲子園にも出場した裕司。

けれども、かれのこころは、人攫い(ひとかい)に、弟を売ってしまった
という罪悪感でつねにさいなまれていたのでした。

   今宵は夜市が開かれる。

ある日、学校蝙蝠のコトバで、夜市が開かれることを知った裕司は、高校
時代の同級生・いずみを誘い、弟を買いもどすために、夜市へと向かいま
すが…

発想の転換ともいうべき、思いがけない落としどころ。

幻想的でありながらも、むだのない知的な文章は、みごとです。

本書には、書き下ろし『風の古道(こどう)』も併録。

■著者:恒川光太郎 ■出版社:角川書店 ■価格:税込1260円



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by revenouveau | 2006-07-26 12:27 | 立読のようなもの
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