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みずうみ

(「立読のようなもの」にはネタばれがある場合がございます)


いつのまにか、主人公〈私〉の家に住むようになった中島くん。

ふたりは、家族のまねごとをするように、ちいさな世界をつくって日々を
生きていました。

ある日、みずうみの近くに住む、かれの昔の友だち(兄妹)を、ふたりで
訪ねたことをきっかけに、徐々に、中島くんのふしぎな過去があきらかに
なって…

まさに、みずうみの水面を、すうっと、風がなでていくように、しずかに
ながれていく物語。そこにたたえられた水の清らかさ、透明な思いの深さ
にのみこまれていくような気がしました。

かなり「好き」という声が多い、表紙の写真は、川内倫子さん撮影による
もの。この小説の、世界のひろがりをよくあらわしていると思います。

■著者:よしもとばなな ■出版社:フォイル ■価格:税込1260円

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by revenouveau | 2006-04-18 10:33 | 立読のようなもの
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