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クリムトと猫


(ウイークリーテーマへのTBです)こんな本を、読んでみてはいかが。
(「立読のようなもの」にはネタばれがある場合がございます)


ある時期には、12匹もの猫といっしょに暮らしていたといわれるグスタフ・
クリムト氏。その生涯を、かれのお気に入りであった猫たちが、さまざまな
エピソードをまじえながら教えてくれる絵本です。

文は、ベレニーチェ・カパッティ氏が担当。1973年生まれ。パヴィア大学
で近代文学などを、パリ第4大学(ソルボンヌ)で美術史を学び、卒業後、
子どもたちのための本の編集や翻訳を数多く手がけてきました。この作品は、
かれの著作の第1作目。

また、金色をふんだんにつかったオクタヴィア・モナコ氏の絵も、ひとつの
見どころ。

かれは、1963年生まれ。金細工に興味をもったことからボローニャの美術
アカデミーに入学。卒業後は、世界各地で絵本のイラストレーターとして活
躍、2004年には〈イタリア・アンデルセン賞〉においてベスト・イラスト
レーターの栄冠に輝きました。

この絵本のための独創的な原画は、ルーブル美術館に展示されました。

ふたつの才能のコラボレーションともいえる、あたらしいスタイルで紹介さ
れる、ウイーンの世紀末を生きた画家のシゴトぶりとその素顔。

   グスタフは、せっかく旅にでても、すぐにウイーンに帰りたがる。
    ……一日中仕事ばかり。これが、グスタフの最高の旅〜なのさ。

クリムト氏を知っている方も、知らない方も、ぜひごらんください。

などと書いている最中、わたしのデスクのうしろでいちゃついているだれか
がいる、と振り返っってみれば、それは、氏の手による「接吻」のレプリカ
でした。

■絵:オクタヴィア・モナコ ■文:ベレニーチェ・カパッティ
■訳:森田義之 ■出版社:西村書店 ■価格:税込1890円

クリムトと猫_d0063999_19424049.jpg

※画像は、さえらによるコラージュです。
by revenouveau | 2005-06-21 19:40 | 立読のようなもの
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